ギラヴァンツ北九州 開幕戦を勝利で飾れず シュート14本実らず相模原に0-1と惜敗

【ギラヴァンツ北九州0-1SC相模原(2024年2月24日)】

ギラヴァンツ北九州は、2024年シーズンの幕開けとしてSC相模原を本拠地・ミクニワールドスタジアム北九州に迎えました。4,253人のファンがスタンドを埋め尽くす中熱戦が繰り広げられましたが、惜しくも0-1で敗戦。開幕戦を勝利で飾れず「新生ギラヴァンツ」を印象付けることができませんでした。

試合前半は喜山康平、永井龍など新加入のベテラン選手がシュートを放つなど、再三にわたり相模原ゴールを攻め立てましたが得点には至らず。79分、相手のセットプレーから得点を許してしまいます。期待を胸に詰め掛けたサポーターの声援を受け、勝ち点3を目指して最後までアグレッシブに動きましたが、最後まで相模原ゴールのネットを揺らすことができませんでした。

矢田旭選手(左)と高吉正真選手
コーナーキックを前にボールを丁寧に置く岡野凜平選手

今季から指揮を執る増本監督は試合後、次のように話しました。

増本浩平監督

【試合総括】

準備してきたことはおおむねできていたと思います。相手のシュート数、コーナーキックの数見ても、終始試合を優位に進められていたと思います。ただ、ビルドアップの部分でもう少し勇気を持たなければならないと思いましたし、相手のずれのところをうまく突けなかった部分が多かったと感じています。

失点のシーンは最初はうまく防げたところがあったんですけどやはり一点取られてしまうと、こういう結果になるというところで言えば、もしかするともう少し早く選手交代に踏み切っていればこういうことはなかったかなと思います。選手は本当によく戦ってくれました。選手たちにゲーム中にもう少し明確に指示を渡すことができれば、より躍動感を持ってプレーできてたと思うので、その点が自分の反省点です。

試合を見守る増本監督

ーー先制点を取れていればという内容でしたが

勝負なんで「タラレバ」で言ってしまえば、あれだけゴール前に迫ってシュートを打ちに行くチャンスがあって、0点に終わってしまったのは物足りないと感じています。そこも含めてもう少しいい形でゴールと向き合えるよう最後のところを持っていくためのところをもっと選手に渡してあげればと思いました。ハーフタイムに「いいゲームをしているけど、いいねいいねで終わっているのは良くないんだよ。結果が大事になってくるんだよ」と選手たちには話しました。

ーーこれから勝ちを求めて軌道修正をする中で選手たちに求めたいことはありますか?

まずは駆け引きの中で、背後なのか手前で動かすのか、もっと相手が怖がることを選択していかなきゃいけないということです。あとは単純に質ですよね。やっていることはたぶん間違っていないと思いますし、選手が表現したことも何一つ間違っていません。そこの質が伴っていれば、この結果にはならないゲームだと思っているので、僕自身ももしかすると、プレシーズンいい形で来ていて、開幕戦に臨むにあたって少し余裕を持ちすぎた部分があったのかもしれなません。僕がそうなっていれば、選手たちも当然そうなるので、そこはしっかり反省して、しっかり締めた中で来週を過ごせればと思います。

サッカーはエンターテインメントですから、「遊び」がないと面白くないので、そのあたりの差し引きをうまく表現してあげられたらいいなと思っています。

ーー開幕戦ということで独特の緊張感はありましたか?

開幕戦だから特別な雰囲気、というのはありませんでした。試合前に選手たちに「90分間戦って勝つために熱量を落とさないこと、覚悟を持って戦おう」という話をしました。自分たちが必死で戦ったからOKじゃなくて、結果としての負けを受け入れるということが覚悟だと思いますし、勝っていくということは相手の生活や夢など彼らが抱えているものを全て根こそぎ奪い取る、ということも全部理解して戦っていかなきゃいけないとも話しました。今日は選手がそのことを受け入れて表現してくれたと思います。

今日スタジアムに来て、チャントで「鐵の覚悟」というフレーズが聞こえたとき、「覚悟」って重いものだから簡単に口にしちゃいけないと思いつつ、この人たちと一緒に勝ち続けていきたいと思いました。

また出直しですね。最高の雰囲気の中で勝てなかったというのがやはり悔しいです。

試合後にサポーターに手を合わせる永井龍選手(左から2人目)
試合前にはビッグフラッグが掲げられました。